歴史
19世紀後半から20世紀にかけて、都市部における中流家庭の増加に伴い、伝統的な女中に相当する家事労働力の需要は増加傾向にあった。 一方で、女性の人権意識向上や進学率上昇といった理由により、女中の供給は減少していた。 こうした需給のアンバランスを解消するため、パートタイム労働としての家事労働者が必要とされた。 日本では派出婦という名称の職業が現れ、全国各地に派出婦会という仲介組織が設立された(派出婦会は現在の訪問看護に相当するサービスも供給していた)。 派出婦はそれまでの女中のような雇用者との主従関係でなく契約によって業務を行った点、また習熟期間を設けず即戦力となる労働力を供給した点などにおいて、現在の家政婦の原点と考えられる。 その後、日本では日露戦争や第二次世界大戦で夫と死別した寡婦が増加し、その経済的支援という側面からも家政婦斡旋が広がっていった。